壁がかなりの強度で住宅を支える役割を果たしている
「地震列島」と呼ばれることもある日本では、いかに耐震性能の高い注文住宅を建てるかが重要なポイントになります。住宅設計の段階で「地震に強い家」に重点を置けば、住宅メーカーの担当者はおそらくツーバイフォー工法を勧めてくることでしょう。ツーバイフォー工法とは、住宅を壁で支える工法のことを指します。外壁の構造面材や壁の内側に使用する石膏ボードなどが耐力壁として作用するため、耐震性能が強化されるのです。
ただし床を作ってから屋根をかけるまでに時間がかかる
ツーバイフォー工法は先に床と壁を組み立てて、最後に屋根をかけるという手順になります。一般的に床を作り始めてから屋根をかけるまでには、約2週間かかります。つまり途中で長期間の雨が降ると、もちろん濡らさないための処置はするものの建材が水分を含んで床が傷んでしまうリスクが生じるのです。ツーバイフォー工法を担当している現場監督からは「注文住宅の建設中は、天候にかなり悩まされる」という声が上がっています。一方で日本に古くから取り入れられている木造軸組構法は、柱を設置すれば屋根をかけることができるため、天候に合わせて施工することが可能です。梅雨の時期には雨が多くなる日本の気候に合っているため、木造軸組構法が今でも採用されているのかもしれません。そして近年はツーバイフォー工法も進化しています。木造軸組構法をベースにしつつもツーバイフォー工法の構造材面を取り入れて、地震に強い注文住宅を建てることが可能なっているのです。ただし価格は多少高くなります。木造軸組構法を採用せずにツーバイフォー工法のみでの注文住宅を検討しているなら、その地域の気候の特徴も十分考慮に入れたうえで契約するようにしましょう。
東京の注文住宅は限られた敷地を活用する狭小住宅と、数戸分の面積を持つ邸宅に二分される傾向があります。人口密度が高く、地価が高額化しているのが主な理由です。